名は体を表し、文は心(精神)を現す。本学の黌(校)章「ペンと剣」はその通り、文武二道に精通した高潔なる人格の形成を目指しているのであるが、勿論今日で言う知育・体育・徳育という社会教育の常道に従って設定されたものであることは、当然の理とする処であります。
然もこの黌章は建学の精神のもと相重畳するものであることも付け加えておかなければならない。
もともと本学には、天明戌申(1786年)今を去る214年前、江戸に大火があり(ふり袖火事)、聖堂、孔子廟が焼失したことから、寛政11年(1799年)、徳川家斎によって聖堂が再建されるまで約12年の間、当時の儒子達によって朝夕拝されたものが即ち本学の黌宝、孔子の画像であるという訳であります。